まる子のシャンプーカットの予約を、見事に、そして堂々と忘れていた。

年明け早々に思い出して電話をかけると、「1月はすべてうまってます」と、やさしくも冷酷な宣告。仕方なくキャンセル待ちを入れ、ようやく確保できたのが2月2日。まる子はその間、自然体、いや放し飼いの放牧状態である。

散歩に出ると、通りすがりの人から必ず聞かれる。
「毛並み、きれいですね。毎日洗ってるんですか?」
そのたびに胸の中で小さく咳払いをする。実際は月に一度、レディのお手入れのみ。今回は二か月ノーメンテナンス。毛は自由を謳歌し、体積は増し、ついにはハーネスが「限界です」と主張し始めた。

そして迎えた待望の2月2日。
カットを終えたまる子は、別の犬のようにすっきりし、毛並みは一直線に整列。ああ、これが本来の姿だ。その感動もつかの間、すぐに3月の予約を、その場で、確実に、しっかり入れた。

東京の朝は、雲ひとつない快晴が続いている。
朝日を浴びながらの散歩は実に気持ちがいい。登校途中の孫にも会える。雪国の方々には少し申し訳ない気もするが、まる子はそんな配慮などお構いなしに、軽やかな足取りで歩いている。
毛並みも予定も、今のところは順調である。