皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
8月に入り、夏本番を迎えました。暑い日が続きますが、お元気でいらっしゃいますか。
今月の大田集談会は、下記のとおり開催いたします。
どうぞお気軽にご参加ください。
日時:8月10日(日)
13時30分開始(13時開場)
場所:消費者生活センター2階 第2集会室
<今月の内容>
- 全員参加のミニスピーチ
テーマ:「森田に助けられた私の体験」
お一人5〜6分を目安に、感想やご質問も交えながら進めてまいります。 - 読書会
学習会シリーズ「神経質の性格特徴」
暑さが厳しい折ですが、皆さまが心地よい夏をお過ごしになれますよう願っております。
今月の集談会では、「森田に助けられた私の体験」をテーマに、参加者同士で語り合い、体験を共有いたします。
一人ひとりの歩みの中で得られた気づきや工夫を分かち合うことで、新しい発見や力づけにつながることと思います。はじめての方も、久しぶりの方も、どうぞご安心ください。
話すことが苦手な方も、聞くだけのご参加でも大丈夫です。
気負わずに、自分のペースでご一緒いただけたら嬉しいです。
皆さまのご参加を心よりお待ちしております。
事例を2話、参考まで載せておきます。
森田に助けられた私の体験-社交不安
私は長いあいだ、不安や緊張に振り回されて生きてきました。人前に立つと心臓がドキドキして、頭が真っ白になってしまう。そんな自分を「弱い」「ダメだ」と責め続け、ますます不安が強くなるという悪循環でした。
森田療法と出会ったのは、ある本をきっかけにでした。「不安はあってよい。大事なのは、それを持ちながら目の前のことをやっていく」という言葉に、胸を打たれたのです。
それからは、不安を消そうとするのではなく、「不安は不安のままにしておいて、今日できることをやろう」と心がけるようになりました。たとえば朝の散歩も、以前なら「気分が重いからやめておこう」と思っていたのを、「気分が重いけど、とりあえず靴を履いて出てみよう」と変えていきました。
不思議なことに、気持ちを変えようとしなくても、体を動かすことで、自然に気分がついてくることが多くなりました。また、人前で緊張しても、「ああ、これは私の性格だな」と受けとめて話を続けると、相手は意外に温かく受け止めてくれるのだと気づきました。
今でも不安がなくなったわけではありません。ただ、それを抱えながらも日常を送れるようになったことが、私にとって大きな救いです。森田療法のおかげで、「症状をなくすのではなく、そのまま生きていく」という道が見えてきました。
以上、私の体験をお話ししました。ありがとうございました。
森田に助けられた私の体験 ― パニックと強迫を抱えて
皆さん、こんにちは。
今日は、私が森田療法に助けられた体験をお話しします。
私は30代の頃、急に息が苦しくなったり、心臓がバクバクしたりする「パニック発作」に悩まされていました。外出先で症状が起きるのではないかと恐れて、電車や人混みを避けるようになり、生活の自由がどんどん狭まっていきました。
さらに、強迫的な行為にも苦しみました。例えば、ガスの元栓を何度も確認しないと安心できず、外出に時間がかかるのです。「こんなことを繰り返している自分はおかしい」と自分を責めれば責めるほど、確認がやめられなくなりました。
そんな私にとって、森田療法の「症状をなくそうとせず、そのままにしておく」という考え方は衝撃的でした。はじめは「そんなことでよくなるのか」と半信半疑でしたが、「症状と闘うのをやめて、生活に目を向ける」という姿勢を、少しずつ実践してみました。
ある日、発作の不安を抱えながらも電車に乗ってみました。心臓は早鐘のように鳴っていましたが、「倒れても誰か助けてくれるだろう。大丈夫、大丈夫」と言い聞かせて、目的地まで行けたのです。達成感とともに、「不安を抱えても行動はできる」という自信が芽生えました。
強迫についても、「不安だから確認したい。でも今はこれをやる」と、確認を切り上げる練習をしました。最初は落ち着かなくて大変でしたが、続けるうちに「確認しなくても案外大丈夫」という感覚が少しずつ積み重なりました。
森田療法のおかげで、今ではパニックや強迫の不安があっても、必要なことをやり遂げられるようになりました。症状は相変わらず顔を出しますが、「あってもいい」と思えることで、心はずいぶん軽くなりました。
以上が、私の体験です。森田療法に出会い、行動する勇気をもらえたことに、心から感謝しています。