6月の大田集談会のお知らせ

大田集談会+下丸子土曜集談の合同DVD学習会

日時:6月8日(第2日曜日)

場所:大田区立消費者生活センター 2階 第2集会室

時間:13時開場 13時30分頃開始予定

内容:森田療法セミナーDVD学習会  ー北西憲二先生の講演DVDによる学習(62分)ー

参加費:会員、非会員共に700円

💛「森田療法とは~基本的な考え方」森田療法とはどのように生まれ、どんな治療方法なのか。その核となる思想や理論を中心に説明します。

💛今月の読書会は前回の予定5月号の名文発掘と6月号の学習会シリーズ1の2つを行う予定です。

皆様、今月もよろしくお願いいたします。

6月集談会の開催に寄せて

心の中の「秘密の収納箱」と、そっと付き合う日々

集談会に足を運んでくださる皆さんの中には、ふとした瞬間に昔の記憶がよみがえることのある方も多いのではないでしょうか。信号待ちの間や、寝る前に歯を磨いているとき──あのとき、なぜあんな言い方をしてしまったのか。顔をしかめたくなるような思い出が、不意に現れることがあります。

私自身、そうした記憶にふと足を止めさせられる瞬間があります。若いころの失敗や、選ばなかった道、言わなかった一言、言ってしまった失敗。思い返すと苦くて、できれば記憶の奥にしまい込みたくなるような出来事ばかりです。

でも、それらを全部ひとまとめにした「秘密の収納箱」を、自分の心の中にそっと置いておく──そんなイメージで日々を過ごすようになってから、少しずつ気持ちが楽になりました。

人は誰しも、自分だけの小さな秘密を抱えて生きています。それを隠そうとするよりも、「あるがまま」に抱えて暮らすこと。森田療法を学びながら、そんな姿勢が少しずつ自分の中にも根付いてきたように思います。

ある日、ラジオから聞こえてきた投稿が印象的でした。

「もうすぐ60歳になります。若いころの自分を思い出すと、本当に穴があったら入りたいです」

パーソナリティの方が笑いながら言いました。

「でも、それって、生きてきた証拠ですよね」

ああ、たしかにそうかもしれない。思い出すたびに恥ずかしい気持ちになる出来事も、いまこうして穏やかに暮らしている自分をつくる材料だったんだなと、そう思えるようになりました。

すぐには許せなくても、そっと箱にしまっておくことはできる。無理に片づけようとせず、ただ「そういうこともあった」と受けとめて、今日を重ねていくこと。それが私なりの「生活の工夫」です。

集談会での学びや語らいは、こうした日常の中でふと息づいているのだと、感じています。

過ちも、恥ずかしいことも、誰にも見せたくない記憶も、全部抱えたまま。それでも、静かに、ていねいに暮らしていくこと。その一歩一歩が、実はとても尊いものだと、最近は思うようになりました。

皆さんの中にも、そうした“収納箱”を持っている方がきっといらっしゃるはずです。だからこそ、集談会では安心して、自分の収納箱のことを少しずつ話してみてほしいと思います。

(集談会 幹事より)