ひと月ぶりの再会に寄せて
寒冷前線の通過で季節が少し逆戻りしたような肌寒い一日だった。そんな中、今日の集いには10名の方々が足を運んでくださった。女性は4名、そして初めての参加者が3名。寒さの中にも関わらず、こうして顔を合わせることができたことに、ただただ感謝の思いがこみ上げる。
この場は、森田療法を学ぶ仲間たちが、互いの実践と経験を分かち合う場所であると同時に、「何でも話せる場所」でもある。だからこそ、言葉にしづらい思いも、胸の奥にたまった感情も、少しずつ安心して差し出すことができる。ひと月ぶりの再会は、まず「元気であることの確認」から始まった。誰かの小さな不調にそっと耳を傾け、また別の誰かのささやかな喜びを一緒に噛みしめる。それだけで場が温まっていくのを感じる。
森田療法とその理論は、何よりも「実践」を重んじる。読んで理解するだけではなく、日々の生活の中に自らの手で持ち帰り、自らの足で歩んでみる。その歩みは、ときにゆっくりであっても、確かに前に進んでいる。そして今日、わたしたちはそれぞれの「ひと月の実践」の反省を言葉にし、新しいひと月に向けた目標を胸に抱いた。話すことに終わりはない。けれど、話しきるということは、どこかで一度、自分自身を受け入れることでもあるのかもしれない。
初めて参加された方々も、それぞれの場所から、それぞれの思いを持って来られたことだろう。場の空気に少しずつ溶け込んでいく姿に、私たちもまた、初心に立ち返ることができる。森田療法の学びは、人との関係の中でこそ深まっていくものだと、あらためて思わされる。
「来月もまた、元気にお会いしましょう。」そう自然に言える関係があるというのは、なんとありがたいことだろう。この小さなご縁が、誰かの日々の灯となり、また自分自身の生きる力となっていくことを願ってやまない。
本日は、ありがとうございました。