令和5年度の派遣講師の派遣月は6月と10月でした。この2回の派遣予定を無事やり終えることができ安堵しています。

この派遣先の代表幹事様から、身に余るお礼のメールをいただいております。私個人に頂いたものではありますが、派遣制度や派遣内容等はある程度わかるような内容になっています。

特別のお断りはしていませんが、内容が素晴らしく感じますので、派遣制度のご理解の一助に使わせていただきます。

『生活の発見』誌の告知板には、毎月の派遣予定が掲載されています。ぜひ、お近くの集談会や懇談会に足を運ばれますようお願いいたします。

Tさま

昨晩は私ども集談会の為に遠路足をお運び頂き誠にありがとうございました。当日は幹部世話人の多くが諸事情で不参加となり、どうなることかと危惧しておりましたが、初心者・外部会員を含め多くの参加者に恵まれ、Tさまの講話に触れることができたことは幸いであったと考えております。これもひとえにTさまの日頃の精力的な発見会活動のお力によるものとあらためて感謝申し上げます。

他方各人の自己紹介や体験交流の時間配分の調整に当方の配慮が欠けてしまい、肝心の講話時間を十分取れなかったことは、痛恨の極みであり、心よりお詫び申し上げます。閉会後の懇親会では配布された資料について、多くの会員からその内容の深さに関心が寄せられました。それらの中では、先人の教えに対するオマージュを交え、森田をより身近なものに感じることができ、これまでの講話にはない新鮮な体験が出来たとの多くの感想を頂きました。

昨今若い初心者には、森田の中でも「恐怖突入」に対するアレルギーが強く、どうしても楽な道を求める傾向がありますが、講和を聴く中で、最後は「エイヤッ!」と腹を括る大切さをあらためて感じることが出来ました。自分にはまだまだ不条理や不確実さに対する寛容・耐性が足りませんが、自分の辛さにしがみつくことなく、少しでも利他に徹する様になりたいと思っております。大変僭越ではありますが、何よりTさまご自身が幸せそうに感じられたことは、自分にとって大変励みになりました。色々ご迷惑をおかけしましたが、これに懲りずにお近くにお越しの際は是非K夜間集談会に御立ち寄り頂きます様今後ともよろしくお願い致します。

                               K夜間集談会 代表幹事 I T

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T Hさま

 本日は雨模様の中、遠路ご来会いただき、とても心に響くお話をいただきまして、誠にありがとうございました。無事ご自宅に到着されましたか?

今回のテーマ「私のたどった森田と森田の日常実践」と言うことで、文字通りいろいろな「学びと実践」をシェアしていただきました。私も森田と付き合ってン十年になりますが、今回も新しい発見が沢山ありました。やはり『人の話を素直に聴く』ことは大切ですね。私の最も反省すべき点です(笑)。ご講話の中で、感動した個所や印象に残った文言はたくさんあるのですが、お疲れの体に長文は申し訳ないと思いますので、かいつまんでお話ししたいと思います。

 

まず最初にびっくりしたのは、「神経症の成り立ちと回復のプロセス」と言うフローチャートです。なるほどこれならわかりやすいですね。私の時代にこういうのがあれば・・と思いました。うちの理論学習に使わせてもらっていいですか?

 お話を伺っていて最初に感じたのは、T様の「生の欲望」の強さです。会社を二つも立ち上げ、さらに家庭では料理を担当し、発見会では代幹を務め、おまけに多言語を学ぼうとしています。私も「対人恐怖」ですが、とてもここまでやれる自信はありません。でもお話を伺って、少しは『自分でもやれるかな?」と思えるようになりました。ありがたいですね。「恐怖突入」のお話も素敵でしたね。どうしても私たちは「恐怖突入」するとき、何とか楽にできないかとやりくりしてしまいます。しかしやらなければならないものは、やるしかないんですね。

 私が不完全恐怖に苦しんでいた時、出荷される製品が信頼できず、何度も確認を繰り返していました。しかし納得できるまで確認するには、納期が短すぎます。それゆえ最低限確認した後は腹をくくって出荷するしかありませんでした。これも「恐怖突入」なのでしょうか。

 「信条」の話で、「今が一番良い」って思えたら素敵ですよね。完全欲が強い私は、「もっと良くできる時があるのではないか」と思って、どんどん先延ばしにしてしまいます。その時知ったのが「今が一番若い」と言うものです。やろうと思ったら「一番若い」今にするのがベストだと感じました。もし今日自分が亡くなるとしても、「今日が一番若い日」なんですものね。

 信条2では、渡辺和子氏の言葉を取り上げられていました。実は私も彼女のファンです(笑)。「面倒だから、しよう」とか「置かれた場所で咲きなさい」など大好きな言葉です。「死のリハーサル」と言う話が出ましたが、「常に死を意識すること、限りある自分の命を意識すること」は大切だと思います。自分の命が有限であることを知れば、当たり前のものにもありがたみを感じられるでしょうし、人の何気ない配慮にも、気づける感性が育まれ、感謝の気持ちを持てるかもしれませんものね。

 長くなるので最後に一言。私がT様のお話を聴いていて感じたことですが、他者を包み込むような、柔らかい印象を受けたんです。なぜだかよくわからないのですけど、「いい話をしてやるぞ」とか「感動させてやろう」などと言う気負いが全く感じられず、対人恐怖の自分をそのまま伝えて行こうという、素直な思いが感じられたのです。おかげさまでこちらも安心して聞くことが出来ました。おそらくですが、Tさまはご自身の症状を含めた丸ごとの自分を受け入れていらっしゃるのでしょうね。だから聞き手の私たちも自然と受け入れられているような感覚に浸れるのです。私も人前でしゃべることがありますが、自分が緊張しているため、周りにもいらぬ気を使わせてしまいます。まだまだ修行が足りないですね。

いろいろ至らない点がございましたことをお詫び申し上げます。いつか下丸子土曜集談会にもお邪魔したいと思います。本日は本当にありがとうございました。Tさまをはじめ、下丸子土曜集談会の皆様のご健康とご活躍を心からお祈りいたします。

                              T懇談会  代表幹事 S T