下丸子土曜集談会 全集5巻読書会資料 2017.09 ー第一の感じ、純な心

『森田正馬全集第5巻(集団指導)』白揚社出版(1989年版)より引用しています。

初め第一の感じ、私のいわゆる「純なる心」すなわち人情から出発するか、または理屈から、出発するかの相違であります。

純なる心から出発するときに、そこに本当の人間味が現れてくる。宗教とか、道徳とかいう理屈は、少しもいらない。

宗教とか道徳とかいえば、神に対し、あるいは人道のためとか、何かに対するためにする所があるけれども、この純なる心から

出発するものは、何者にも為にするところがない。これが本当の宗教なり、道徳なりではあるまいか。(253頁上段)